2008年5月2日金曜日

FX Today's exchange trend expectation

当面のドル相場の方向性を占う上で注目されたFOMCは、計算された曖昧さにより利下げサイクル休止を巡る市場の解釈を二分した。

しかし、次回6月FOMCまで2ヶ月弱もの期間が空く状況下では、(明確な方向性よりも)どちらにも解釈のできる曖昧さが奏功する場合もあり、この間の信用市場の改善状況やマクロ指標の結果によって市場に利下げサイクル終焉の時期を無理なく織り込ませる“出口戦略”と読むことができよう。

カギを握るのは投資家センチメントであり、FOMCから一夜明けた昨日のVIX指数は安定圏入りを示唆する20をブレイクして18.88まで好転している。 米株式市場では、NYダウが前日比+189.87㌦と4日ぶりの大幅反発となり、ダウと連動性の高いドル/円も東京終盤の安値103.54円から104.60円まで切り返し、再び105円台を射程圏に捉えている。

ここで注目されるのはドルの総合的な実力を示すFRB算出の実効為替相場であり、このFRBインデックスは71.31へ続伸し、今年2月末以来レジスタンスとなってきた71.11を明確に上抜けている。 71.11は昨年11月のドル安水準であり、バーナンキFRB議長が2月末の半期・議会証言でドル安志向を示唆したことで同水準が破られ、一段のドル安が促される格好となっていた重要なレベルである。

それ故に同水準を再び上抜いたことはテクニカル的な観点からだけでなく、ファンダメンタルズからも重要な意味合いを持つといえよう。

しかも、そのタイミングがバーナンキ議長率いるFOMCのステートメントを受けた流れであるならば、なおさらのことである。

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