2008年5月1日木曜日

FX Today's exchange trend expectation

昨日のドル/円は、米1-3月期GDP速報値や4月のシカゴPMI景気指数が事前予想を上回ったことからFEDの利下げ打ち止め期待が一段と高まり、一時104.89円と2月29日以来のドル高・円安水準を示現した。 “戻り売りの急所”とした104.95円(01/23)までわずか0.06円に迫ったが、エリオット波動分析の「1波と4波は重ならない」とのルールには抵触しておらず、下落波動がなお継続していることを示唆している。

さて、昨日は日銀が半年に1度発表する「展望リポート」(経済・物価情勢の展望)で景気について、上振れリスクよりも下振れリスクを明確に意識しているとして、生産・所得・支出の好循環メカニズムの記述を削除、従来の「金利正常化」路線を棚上げし、「中立路線」に軌道修正した。 

白川日銀総裁は4月のワシントンG7に出席し、主要各国の政策当局者等と緊密な情報交換をしているはずであり、今回の「金利正常化」路線の事実上の断念は米国経済や国際金融資本市場を巡る不確実性、原油価格高騰などに起因する下振れリスクを看過できないと判断したにほかならない。

こうした観点からは、FOMC(連邦公開市場委員会)が市場の楽観見通しを追認し、一連の利下げサイクルを休止するシグナルを発信することは政策に対する信認を揺るがすリスクを伴う。
(⇒昨年12月のFOMCで利下げ幅を小幅にとどめた結果、“Behind the curve”に陥り、今年1月からの大幅利下げを余儀なくされる格好となった)

FOMCはこの日の会合で、事前予想通り最重要の政策金利・FFレートの誘導目標を25bp引き下げ、年率2.00%とすることを8対2で決定した。

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