2008年5月7日水曜日

FX Today's exchange trend expectation

今週のドルの対主要通貨相場は、米雇用統計発表後の上値を伸ばすことができず、昨日はファニーメイ(連邦住宅抵当公社)の予想を上回る赤字決算で信用収縮問題がなお継続しているとの見方が広がり、全面安となる場面がみられた。

それでも、ファニーメイの幹部が説明会でクレジット市場の混乱は最悪期を脱した可能性があると述べたことや、米政府がファニーメイに義務付けている自己資本の上乗せ比率を引き下げる方針を発表したことが好感され、米金融株全般の反発に連れてドルも急速に買い戻されている。

ここが金融不安に覆われた3月とは異なるところであり、米国株の投資家センチメント・インディケーターであるVIX指数は5月1日以来4日連続で「安定」を示唆する20以下で推移している。

こうした状況下、外為市場で投機的な売買動向を見る際の指標となるIMM市場(シカゴ国際金融取引所)のヘッジファンドなどの主要6通貨に対するドルのネット総合ポジションは4月29日時点で57.61億㌦の売り越しと、昨年6月19日以来の水準にドルが買い戻されていたことが明らかになっている。

ドル買い戻しを主導したのが『ユーロ』と『英ポンド』であり、ユーロは2005年12月13日以来の売り越しに転じている。

これに対して『日本円』は、意外にもロングの再構築とショート・カバーにより、買い越し額が3月25日以来の水準に拡大している。

こうした米雇用統計発表前の円ロングの急拡大が、先週末のドル高・円安の原動力(⇒ロングのアンワインド)になったものと推測することができよう。




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