2008年4月30日水曜日

FX Today's exchange trend expectation

今週の為替マーケットは、米ドルが対欧州通貨で続伸する一方、日本円がクロス取引主導で全面的に買い戻される展開となっている。

市場の関心は本日2日目を迎えるFOMCの政策判断と声明文に向けられているため、一方的な値動きには歯止めが掛かり、昨日のNY中盤からは反動的な円安が進行している。

FOMCの政策判断については、25bpの追加利下げを最後に一連の利下げサイクルが休止され、当面は昨年9月からの累積利下げの効果を検証するというのがコンセンサスとなっている。

市場の米金融政策見通しを反映するFFレート先物市場は、25bpの小幅利下げ=80%、金利据え置き=20%、50bpの大幅利下げ=0%という織り込み度合いを示しており、2.00%への追加利下げの確率が先週末よりわずかに高まっている。 とはいえ、「ベアー・スターンズ・ショック(03/16)」直後の3月17日時点ではFFレートが1.50%まで引き下げられるとの見方が織り込まれていたわけであり、この間の市場の金利観の変化が急速なドル買い戻しを促したことになる。

市場の金利観を変化させた最大の要因は、米主要金融機関の1-3月期決算が警戒されたほど悪くなく、事前予想を上回るものも存在したことで、最悪期を脱しつつあるとの見方が醸成されていったことにある。

しかし、サブプライムローン問題の根っこにある住宅価格に下げ止まりの兆しは見えておらず、マクロ経済の悪化に伴ってむしろ住宅差し押さえ件数が増加している。 昨日発表されたS&Pケース・シラー住宅価格指数は、2月の米1戸建て中古住宅価格が主要20都市ベースで前年比▲12.7%の190.58と、主要20都市中17都市で過去最大の下落していたことが示されている。 同住宅価格指数の先物市場では、2月時点の190.58から2009年5月の168.0までさらに11.8%の大幅な下落が織り込まれている。

0 件のコメント: