2008年4月16日水曜日

FX Today's exchange trend expectation

昨日のドル/円は、東京中盤に101.47円で戻りを抑えられ、欧州序盤に100.80円まで下落したが、本邦機関投資家の今年度運用計画におけるオープン外債の積み増し報道などで下げ渋り、NYタイムでは予想を上回る米経済指標を背景に101.84円まで急伸した。
この日発表された米経済指標では、3月PPI(卸売物価指数)でコア指数が前年比+2.7%と2005年7月以来で最大の伸びを示したほか、4月のNY連銀製造業景況指数が+0.63と前月の▲22.23から急上昇し、エコノミスト予想の▲17.5を大幅に上回った。 これにより、FEDの大幅利下げ観測が後退しており、FFレート先物市場では今月末開催のFOMCでの50bpの追加利下げの確率が28%と前日の42%から大きく低下している。
さらに、米財務省の国際証券投資統計で2月の対米証券投資(短期債除く)が725.26億㌦の買い越しと、同月の貿易赤字623.2億㌦を大幅に上回る資金流入が確認され、短期金融市場の緊張にもかかわらず海外勢による米国資産への投資意欲が衰えていないことを示した。
しかし、昨日の米主要3株価指数の上昇率がいずれも0.5%にも届かなかったことは、NYSEの出来高が約12億株(概算)と今年4番目の薄商いにとどまったことが如実に示しているといえよう。
バーナンキFRB議長が「戦後最大の金融危機」と位置付ける市場混乱のなかにあっては、単月の経済指標が予想を上回っただけでは積極的な買いを促す要因とはなりづらい。
また、今週は以下に示すように重要指標やイベントが目白押しとなっており、買い戻しを超えた上昇モメンタムが形成されにくくなっているといえよう。

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