2008年4月18日金曜日

FX Today's exchange trend expectation

今週最大の注目イベントであった主要金融機関を含む「米1-3月期企業決算」は、これまでのところ“ネガティブ・サプライズ”とはならず、事前予想が慎重で警戒感が強かった反動からむしろ“ポジティブ”に捉えられている。

昨日発表された米大手証券メリルリンチの1-3月期決算は3・四半期連続の赤字となったが、サブプライムローン関連の損失が66億㌦と観測報道(60~80億㌦)の中間以下にとどまったことや、不採算部門のリストラが好感されている。

先週末のワシントンG7後からの為替動向を見ると、ファンディング通貨の日本円が全面安の展開となっている。 また、超低金利の仲間入りをしている米ドルも日本円・スイスフラン・NZ㌦を除く主要通貨に対して売られている。

この間に大きく変化しているのは、米金融政策に対する“市場の金利観”である。

FRBが16日に発表したベージュブック(米地区連銀経済報告=今月末のFOMCでの政策判断材料となる)は、内需の柱である個人消費の不振に加え、金融不安の悪影響が貸し渋りを通じて実体経済に波及するリスクが指摘された。

そして、フィラデルフィア連銀が17日に発表した4月の製造業業況指数(=フィリー指数)はマイナス24.9と、3月のマイナス17.4から一段と悪化し、2001年3月以来の低水準となった。

15日に発表されたエンパイア・ステート指数(=NY連銀製造業景況指数)は大幅改善を示していたが、フィリー指数は全米ベースのISM製造業景気指数の先行指標と位置付けられているだけに、ネガティブな反応を示しても不思議ではなかった。 

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